――ビッテンフェルトについて、どのような印象をお持ちですか?
猪突猛進の、正に“軍人そのもの”という人ですよね。とにかく戦闘が好きで、登場するときは大抵、誰かに食ってかかっていたり、命令していたり(笑)。単細胞で血気盛んな戦士です。この人の本当の優しさ、人間性などは、僕には分からないままでしたね(笑)。
この作品にはこういうタイプの人間も必要だな、という役柄だとは思います。よく考えて行動するのではなく、一本調子でタターッと突進してしまうタイプで、戦闘要員としてはひとりぐらいは必要な人材ではないかと思いました。
――ビッテンフェルトを演じる上で苦労されたのはどのような点ですか?
ビッテンフェルトは、登場するやいなや叫び出すんですよね(笑)。やっぱり、いきなりというのはね、困りましたね(笑)。ビッテンフェルトは大抵、そうでしたからねぇ……。
それから、最初は台本にルビが振られていなかったんです。それでいて、“黒色槍騎兵艦隊”と書いてあって、“シュワルツ・ランツェンレイター”なんていう読み方でしょう。「えっ!?」という感じでしたね。難しい言葉もたくさん出てくるし(笑)。ただ、この作品の独特の言葉遣い、これはやはり面白くて、今回はどんな風なんだろう?という感じで、毎回新鮮な気持ちで台本をめくっていました。
――ラインハルトについては、どのように思われますか?
若くして「皇帝」と呼ばれる地位にまで昇りつめたわけですから、資質的にも優れているし、それでいて上品さも知力もあるし……。やはり、人の上に立つべき人間なのだなぁ、という感じがしますよね。
――『銀河英雄伝説』という作品についてはどのように思われますか?
最初に台本を頂いたときには、「これは一体どういう作品なんだろう!?」と不思議な印象を受けました。とにかく、世界観も台詞も、今までの他のアニメとはまるで違う作品だな、というのが僕の最初の印象です。
本当にスケールの大きいアニメで、まだ見ていない人には、やはり一見の価値のある作品だと思います。