――ジェシカという人物については、どのような印象がありますか?
ヤンの親友、ラップの婚約者であるわけですが、そのラップが死んでしまい、後に遺されて、実は、ヤンをとても頼りにしていたような気がします。その反面、なんとか自分の力で頑張って生きていこう、という芯の強さみたいなものを持っている女性だったように思います。静かな強さを持っていた女性ですよね。
――アフレコに際して、何かエピソードはありましたか?
大人向けの渋い作品ですから、スタジオの中も比較的静かでした。アニメーションのアフレコをしているというよりも、映画の吹き替えのような雰囲気で、ナチュラルな芝居を要求されたような記憶があります。
もともと原作が小説であるということで、原作のイメージは大切にしたいと思っていました。小説は、読みながら自分でイメージを作っていくものなので、読む人によって抱くイメージがそれぞれ違いますよね。ですから、なるべく多くの方を裏切らないようにと、人の意見を聞いたりして探り探り役を作っていきました。
私は、とにかく、何も考えずに自分自身を全てさらけ出して……本当に、全開にして演じることを心がけているんです。そうすると、何故か“強い女性”に上手くフィットするようです。私本人は決して強いとは思わないのですが(笑)。周囲からは、普段も“強い女”だと思われています。本当は、違うんですよ(笑)
――『銀河英雄伝説』について、どのように思われますか?
とにかく大河ドラマというイメージがとても強いですね。膨大な出演者であり、壮大なお話であり……。
DVD化されたことが素直に嬉しいです。私たちの仕事は、オンエアされるとそのまま消えていってしまうものなので、それが形になってずっと残っていくということは、本当に嬉しいですね。