――BGMとしてクラシックが使われていることに関して、どう思っていますか?
音響のスタッフも苦労しているようですが、クラシックの楽曲の音域の広さが、作品の持っているドラマチックさとあいまって、『銀河英雄伝説』という作品のひとつのカラーとなり、ドラマを盛り上げている部分があると思います。
――音響監督の立場から見た『銀河英雄伝説』の特徴とは?
ファンの間で“銀河声優伝説”などと言われるほど、男性の声優には、ほとんど出て頂いていますね。プロデューサーが、後に出てくるキャラクターのために残しておきたいという声優以外はほぼ網羅してしまっています。で、最近は、声優以外から(人材を)発掘しようと、いろいろな劇団の方に声をかけたりなど、他ジャンルで活躍する方々もどんどん視野に入れて探しています。
――アフレコの時の『銀河英雄伝説』ならではのエピソードを教えて下さい。
ほんの一言、「御意!」とか「承知!」などと言うだけの出演者も、そのためだけにアフレコに呼ぶんです。その一言を1、2分で録り終えてしまって、「お疲れ様」っていうことはよくありましたね(笑)それで、他の出演者が「えっ!?それだけで帰っちゃうの?」なんて驚いたり(笑)
――ファンの皆様へ一言お願いします。
たくさんの面白いキャラクターたちが絡み合うストーリーが、ドラマチックに、しかも会話劇で展開しています。原作小説と照らし合わせても内容はほぼ同じだと思いますが、文章での描写が実際に絵になり音になると、「えっ、このキャラクターって、こういうキャラクターだったんだ!」という楽しみがあると思います。