銀河英雄伝説 ON THE WEB

外伝 第1期

わが征くは星の大海

監督:石黒 昇 脚本:首藤剛志 演出:さかいあきお 作画監督・キャラクターデザイン:奥田万つ里

帝国暦486年。艦隊を率いてイゼルローン要塞を目指すラインハルトに、ミュッケンベルガー元帥より、要塞に接近しつつある自由惑星同盟軍艦隊を迎撃せよ、との指令が届く。ミュッケンベルガー元帥とその幕僚は、ラインハルトを皇帝の寵姫である姉の威光を借りる若僧と見做し、捨て駒として使おうと考えていたのだ。ガス状惑星レグニツァ上空での、同盟軍第二艦隊とラインハルト艦隊の戦闘は、レグニツァの過酷な環境により至近距離での乱戦となる。ラインハルトはこの特異な気象条件を味方につけ、第二艦隊に大損害を与えることに成功した。
その後、ロボス元帥率いる本隊と合流し、態勢を立て直した同盟軍艦隊は、予定通りイゼルローン要塞への進撃を続ける。帝国軍は、これをティアマト星域にて迎撃すべく艦隊を布陣した。左翼に配置されたラインハルト艦隊に下された指令は、敵正面への前進。司令部の意図を悟り憤然とする部下を抑え、ラインハルトは命令通り艦隊を進める。彼は同盟軍に接近すると、艦隊を敵前で回頭させ、双方の艦列の間を高速で通過した。その行動に意表を突かれた両軍だったが、気が付けば敵が眼前に迫っていた。もはや総力戦しかない。その後も、ラインハルト艦隊に翻弄される同盟軍。遂に撤退を決めるが、状況はそれを許さない。ここでヤンはひとつの陽動作戦を提案。思いもかけない行動で敵の攻撃を封じ込めることに成功した。
「常勝の天才」「不敗の魔術師」、後にそう並び称されることになる二人は、後日、第四次ティアマト会戦と名付けられるこの戦いで、お互いの名を知ったのである。

新たなる戦いの序曲

監督:清水恵蔵 脚本:河中志摩夫 絵コンテ:前島健一・羽生頼仙 演出:前島健一 作画監督:池田裕治

宇宙暦486年。第四次ティアマト会戦から帰還したヤンは、士官学校時代からの親友、ラップに出迎えられた。ラップは、ヤンと共通の友人であり、それぞれが憧憬を抱いている女性、ジェシカへ求婚することを決めた、と告げる。自らの思いを隠し、ラップたちを祝福するヤン。
一方、第四次ティアマト会戦で大きな武勲を挙げたラインハルトは上級大将に昇進した。帝都オーディンで久しぶりに弟と再会した姉、アンネローゼは出世の階段を駆け上がる弟を危惧する。果たして軍上層部は、次に予定される同盟への進攻作戦を前に、ラインハルトのもとからミッターマイヤー、ロイエンタールなど有能な幕僚を転属させ、代わりにシュターデン、エルラッハなど、いかにも使えない人物を配した。また、ラインハルトの栄達を苦々しく感じていたブラウンシュヴァイク公は、フェザーンを経由して、同盟軍に帝国軍の同盟領進攻作戦をリークする。
「帝国軍来寇近し」との情報を得た同盟軍は、帝国軍の動員兵力の2倍となる兵力を編成し、同盟領外縁部で、これを捕捉撃滅しようと試みる。かつて自由惑星同盟軍が帝国軍の艦隊を完膚なきまでに打ち破った会戦、「ダゴンの殲滅戦」を再現しようというものであった。
結婚式を前に、第六艦隊司令部幕僚として戦場に赴くラップ。第二艦隊への配属が決まったヤンは、司令官パエッタ中将に疎まれつつも、予想される局面への対策を練っていた。
そして、遂にアスターテ星域での会戦が始まる。帝国軍を包囲殲滅するどころか、各個撃破戦術の好餌となり、次々に爆発四散する同盟軍艦隊。ラップの乗る第六艦隊旗艦ペルガモンにも帝国軍の砲火が迫る。そして……。

黄金の翼

原作:田中芳樹・道原かつみ 監督:清水恵蔵 脚本:小出一巳 絵コンテ:滝沢敏文 演出:上田芳裕 作画監督:池田裕治

帝国暦483年。少佐となったラインハルトは、イゼルローン要塞駐留艦隊に所属する駆逐艦エルムラントUの艦長を務めていた。難攻不落のイゼルローン要塞だったが、同盟軍もその攻略を諦めてはおらず、近々5回目の大攻勢があるのでは、と噂されていた。
そんな緊迫した時期にあって、イゼルローン要塞に一人の憲兵少佐が赴任してきた。彼はグレゴール・フォン・クルムバッハ少佐と名乗り、ラインハルトの上官であるレンネンカンプに、ラインハルトの身辺を内密に調査すると告げる。
ラインハルトを尋問するクルムバッハ少佐。惑星カプチェランカでの行動について問い質されたラインハルトは、クルムバッハ少佐とは、かつてベーネミュンデ侯爵夫人の指図を受けてラインハルトを亡き者にしようとしたヘルダー大佐の、いわば後釜なのではないかと疑念を抱く。
遂に同盟軍の攻撃が始まった。ラインハルトの指揮のもと、エルムラントUも出撃する。ところが、過去の失敗例に学んだ同盟軍の攻勢は苛烈を極めた。急進し、肉薄し、帝国軍の艦列に我が艦を押し込む。要塞主砲を封じられたイゼルローン要塞は苦戦を余儀なくされる。
その混乱の中、クルムバッハ少佐がラインハルトを呼び出す。本来の目的であるラインハルト暗殺を果たそうとするクルムバッハ少佐だが……。

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